銀行融資を受けるためのポイント
中小企業が安定経営のために必要な資金調達の基本
目次
1. 資金調達の種類
①. 運転資金
通常の事業を継続するために、毎月固定的に支出されるお金
(短期借入金で調達)
②. 設備投資資金
将来の新たな利益を捻出するために、設備や施設等に投資されるお金
(長期借入金で調達)
2. 資金調達のために必要な資料
①. 運転資金
日次資金繰り表(当月と再来月先迄)、月次資金繰り表(当期)、長期・短期借入金明細(試算表と一致する)、直近の試算表
②. 設備投資資金
設備投資計画、損益予測(投資資金回収期迄)、借入金返済計画書(借入金完済迄)、今期決算予測、長期借入金残高移動明細、担保設定明細(必要な場合、不動産登記簿謄本他)
3. 借入方法
①. 運転資金
手形貸付、当座貸越契約、ファクタリング、電子記録債権、コミットメントライン、その他
②. 設備投資資金
金銭消費貸借契約書、コミットメントライン、その他
4. 銀行からの想定質問
借入交渉時、銀行からの質問を想定したものです。
社長や財務責任者は、スムーズに説明できなければなりません。
(提出資料と説明の整合性が必要)
①. 直近の試算表について
②. 今期決算予測について
③. 短期借入金残高と今後の借入・返済予定
④. 長期借入金残高と返済・完済予定
⑤. 設備投資計画の必要性について
⑥. 設備投資に関する中期損益計画
⑦. 設備投資資金借入に関する返済計画
5. まとめ
必要資金を、必要なタイミングで調達するためには事前に資料を作成し、資金交渉をすることは言うまでもありません。
銀行の担当者は、取引先を数十件抱えています。
支店全体では、本当に大変な数になります。
その中から、融資を受けるため、審査のテーブルに乗せてもらうために、融資担当者や審査部にできるだけ手間を取らせないことです。
それは、銀行内部の融資審査に必要な上記資料を作り、納得できる説明をしてあげることです。
付録
どこの銀行に資金を依頼するかは、直近の短期借入金残高・長期借入金残高、有担保状況等の資料から総合的な判断が必要です。
また、その上でメインバンクとサブバンク等のバランスも考慮する必要があります。
さらに、メインバンクが会社にとって最適バンクかどうかの検討も必要な場合があります。
企業の存続と発展のために!