簡単に資金調達ができるまでのフロー
簡単に資金調達ができるまでのフロー
目次
はじめに
経営者から、良く耳にする言葉が「どうしたら銀行から簡単にお金を借りられるのか?」という質問。
とても一言で答えられない。
それは、その企業の過去から現在に至るまでの、複合的要因の結果だから。
私の経験(全都市銀行、地方銀行、商工中金等、信組、保証協会、公庫など数十行、リース会社数十社と取引有り)から、改善のために必要なフローを書きます。
各銀行へ、金融庁からの指示はありますが、実際は銀行の事情により、多少、融資判断が違うというのが現実です。
以下が全てではありませんが、どこの金融機関もそれほど判断に差はないと思います。
1.中期経営計画書
取引金融機関に対して、中期経営計画書を作成し提出する。
(貸借対照表、損益計算書、資金繰り表、営業戦略、財務戦略など一式
設備投資計画があれば別途準備する。)
2.決算書、税務申告書
毎期、決算書、税務申告書を取引金融機関へ提出し説明すると同時に、翌期の予算説明を行う。
中期経営計画書に沿って当期の計画通り達成していること。
3.月次試算表、資金繰り表
毎月の月次試算表と資金繰り表を取引金融機関へ提出し説明する。
中期経営計画書に沿って、当期の予算達成が可能である旨の説明ができること。
4.会社と金融機関の関係
会社の代表として、社長自らが金融機関からの信頼を勝ち得ることが何よりも重要です。
社長自身、経理・財務に苦手意識のある方が多く、金融機関になかなか足が向かない方が多いのも、また事実です。
しかし、そこは財務責任者がフォローしてあげてください。
例えば、社長と金融機関を訪問する前に、想定問答を事前に準備してあげましょう。
そうすることで、社長の知識も増え、苦手意識も薄れていきます。少しづつですが金融機関からの信頼も得られるようになるのです。
会社の格付けは、会社の業績評価と社長の個人評価の総合点数です。
5.まとめ
簡単に資金調達ができるようになるまでには、年月がかかるのです。
最低でも3期連続で黒字決算など。
上記に記した1~4のように、中には「こんなことをして、何の意味があるのか。」と言われた社長もいました。
一足飛びに金融機関評価が激変することは、無いと覚悟してください。
社長は、財務責任者と金融戦略を練り、協力し努力するしか近道はありません。
日々の、小さなことの積み重ねでしか得ることができないのが「信頼」です。
その後に、初めて簡単に資金調達ができるようになるのです。
企業の存続と発展のために!