企業再生へ
企業再生のポイント
前回の記事⇩で、私が白旗を上げた理由等、その後の経験から学んだことをお話しします。
1.改革
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①.意識
私は、専務の意識改革が成功しなかったため、苦渋の決断をしました。
それが、一度白旗を上げること、でした。
経営者としての原点に戻り、その意識と行動を従業員に示してほしかったのです。
ポイント1.
従業員の意識改革
企業を再生するには、従業員の心を変えること。
それには、まず経営者の意識と行動が変わらなければ、従業員の心を動かすことはできない。
心が動かなければ行動しない ⇒ 企業再生は不可能
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②.財務内容
管理職や従業員への指示を、営業目標に沿って、売上、売上総利益率、原価、営業利益率など、プロジェクト毎に管理をする。
作成させることで、自分の仕事の結果が明確になり、次にするべきことが分かる。
ポイント2.
財務情報の共有
各部門ごとに、財務情報(試算表を含む)を開示し、部門長はデータに基づき各スタッフへ結果を説明し、指示と感謝を明確に伝える。(成功体験の共有)
伝えることで、次の目標を共有する。
2.支援
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①.従業員
企業再生と再生後の計画を、時間をかけて従業員と話し合い、継続して勤務してもらえるように協力依頼する。
会社の発展と、従業員の成長のためのスケジュールをリンクさせる。
ポイント3.
銀行からの支援を継続してもらうためには、企業の役員報酬、給与等の人件費、その他の削減を要求されます。
一般従業員の給与削減は、生活の維持と人財流失を防ぐため、できるだけしたくないので、経営者と管理職の給与の大幅削減で了承させ、その他の経費と合わせて、全体の経費削減を図る。
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②.金融機関
金融機関からの支援継続は、 最大の難関です。
メインバンクが資金を融資しなくなれば、サブバンクやその他の銀行も、資金をストップします。
幾らメインバンクとは言え、銀行も民間企業、営利目的の会社なのです。
融資して、元金と利息を回収できない会社に融資などしません。
前回も書きましたが、感情論で融資はしません。
銀行員もサラリーマンで、出世をしたいと思っているのです。
TVドラマでもありましたが、貸付金の回収不能案件など、即自分の出世に係るのです。
ポイント4.
銀行から説明を求められる前に、社長、取締役は事前に再生計画を作り説明に訪問しましょう。
銀行が納得できるよう、営業、経費、財務、それぞれの戦略について細やかな再生計画を作成しましょう。
しかし最も重要なことは、それまでの長い取引の中で、社長と銀行がどれほどの信頼関係にあるです。
日頃から、毎月の資金繰りと試算表の報告、また、決算書時などの報告は必須です。
企業の存続と発展のために!