mirohiGG’s blog

「人生楽しんだ者勝ち!」をモットーに、仕事やプライベートを楽しみ、過去や近況を発信します。

会社の破産、倒産危機、V字再生、事業拡大の経験から学んだもの 2/3

会社の破産、倒産危機、V字再生、事業拡大の経験から学んだもの 2/3 

f:id:mirohiGG:20210218165031j:plain

1.メインバンクとの資金交渉

 営業担当、融資課長、支店長3者との資金交渉を行いました。

社長にも同行してもらいましたが、交渉は厳しいものでした。

やはり、

「既に実行中の設備投資案件については、後から資金は付けられない。」

という予想通りの回答です。

その時、既に運転資金も不足していたのです。 

 

年末の12月30日にメインバンクから連絡があり、会長、社長と私の3人が呼ばれ、夕方にお会いしました。

運転資金の調達交渉です。

社長は涙され、会長は必死で支店長を説得しています。

交渉は、2時間にも及びました。

(私は、銀行は感情で説得できないことを承知していました。)

 

その後、複数の資料を作成し、銀行担当者と数回の打合せを行い、理解していただくことができたのです。 

私は、後日支店長にお会いして、運転資金を継続支援してもらうことを了承いただきました。

2.会長辞任を依頼

ある日の事、会長から呼ばれました。

設備投資資金や運転資金の件もあり、 何かを感じられたのでしょう。

会長でいることについて、どう思うかとのご相談でした。

 

社長は私より数年先輩(40才代)で、その父上が会長です。

前回、社長と銀行へお伺いした時も、会長が話の前面に出られるところがあると感じていたのです。

若い社長なら仕方ないところもあるのですが、銀行から見ると、社長が頼りなく見えてしまうのです。

これは、会社にとってはマイナス評価にしかなりません。

 

私は、会長に退いていただくようお願いしました。

 

後日、会長は辞任されました。

3.専務へ財務の重要性を説明

次の仕事は、営業トップである専務へ財務の重要性を理解していただくことでした。

専務は、管理部門の実務経験はありませんでした。

 

月例会議は、実質、専務が取り仕切っていました。

売上については検討されるのですが、利益や資金繰りが議題に上がることはなかったのです。

ですから、管理職は現状の財務状況(お金がどれくらい有るのか、無いのか)を誰も知らないのです。

また、専務からは、売上総利益率や営業利益率についての指示通達も無かったのです。

利益率の最低ラインを指示してほしいとお願いしても、

「そんなのは契約してみないとわからない。」と一言。

プロジェクト管理表や原価書もありませんでした。

 

スタッフは、今日の仕事がいくらの利益を出し、どれだけ会社に貢献するのかさえ知らずに働いている。

 

先が見えない砂漠を、有るか無いか分からない水を求め、ただ真っ直ぐ皆で歩いている状況です。

誰も不審に思わないこと、気づかないことが、本当に怖いと感じました。

 

私は、長期戦を覚悟するしかなかったのです。